バラの香りに誘われて

バラの香りに誘われて

作家の性別でここまで違う?理想のヒロイン像

様々な小説を読んでみて、思ったことがあります。

作家ごとに女性の書き方に大分特徴があるということ。

ある意味、これは当然ですよね。作家さんごとに作風というものもありますし、キャラクターの作り方に決まりはありませんから。

 

しかし、ここで言う「作家ごとの女性の書き方」というものは「男性作家と女性作家で大きく違う」ということです。

 

恋愛小説ではそこまで分かりやすいものを見たことはありませんが、推理小説なんかは非常にわかりやすいです。

男性作家の描く女性キャラクター、特にヒロインは

 

「スタイルが良く男好きのする顔立ち。品があって教養があるが、どこか庇護欲をそそる」

「美貌はあるが破天荒で他人をとにかく振り回す。しかし疎まれはしない」

 

というタイプが多いです。中には「美しいがエキセントリックで情緒不安定でヒステリック。しかし恋をすると一途」というヒロインもいます。島田荘司氏の小説に出てくるレオナというヒロインがこのタイプですね。

こういったヒロインは非常に魅力的で物語を盛り上げてくれます。しかし、女性作家の書くヒロインは少し異なります。

 

「少々美人だが目立つタイプではなく、日々の生活を追うのに疲れている。友達は少なく、どこか執念深い」

「恋人や夫とは上手くいっておらず、育児にも疲れている。何かと自分を追い詰めてしまう」

恋多き女性でキャリアも積んできたが何故か満たされず、性に対して奔放。傲慢さがある」

 

なんでこんなにもドロドロしてるんですかね。

女性作家の描くヒロインは何かに疲れていたり、苛立っていたり、執念深く妬んでいたり…女性特有の闇を抱えている傾向があります。

そこがまたヒロインたちの魅力だったり作品の良さにも繋がっているんですがね。

 

男性作家は極端だけど「男性から見た理想のヒロイン」を、女性作家は「女性なら分かるであろう裏の顔も持ったリアルさのあるヒロイン」を作る蛍光があるような気がします。

どちらが良いとか悪いとかはありません。どちらも非常に魅力的な物語の華であることに変わりはありませんね。